おかしなトリック

ある日は山でどんぐり拾い
また別のある日は川辺でティータイム
またまた別のある日はラッパーの愚痴を聴き
またまた別のある日はヒゲオの歴史を紐解いた

修行は楽じゃない。

人型のトカゲやラッパーのパンチや歴史の渋み調味料をミルクレープの中に挟み込むと、それをオーブンの中に押し込んだ。
そこから、100時間ほどが経過した。
オーブンの中でそのミルクレープはただ者ならない「大きな怪しいミルクレープ」になって、無事焼き上げられた。
僕はそれを取り出して、魔法の石へ向かってぶん投げた。

魔法の石はつぶれた怪しいケーキで汚された。
石の魔法が解けて石は少し変色した。

ああ、これで、また僕のレベルが上がったようだ。
一人で安堵のため息をついた。

振り返ると、自由の女神風の目つきの悪い猫覇王が笑っていた。
僕は一人ではなかった。いつも誰かが見てくれているものだ。

「ニャハハハハハハハハハハハハハハハハハ!」

ただ、その笑い声は狂気じみていた。
魔法修行がおかしなヤツを呼び寄せてしまったのかもしれない。
猫覇王は、どうやら僕をからかいにきたようだ。

「お前の魔法はまだまだ!あまりにも未熟すぎるニャ!」

そう言うと、猫覇王は小さな箱を空中に放り投げた。

ヒント

箱には大きく「ヒント」と書かれていた。

ヒント!?!

「ヒントをあげるニャ!」

そう言い残すと、猫覇王は空の模様に溶け込んでいった。

猫覇王は意外といいヤツなのかもしれない。
いや、待って。空に溶け込んで消えていくなんて、猫覇王はやっぱり怪しいヤツだ。
安易に信用してはいけない。

僕はヒントと書かれた箱の中身をのぞいてみた。

「なにやっているのですかー?」
その時、背後から明るい髪色の村人の声がした。
どうやら、彼は、数週間におよぶ山菜とカボチャ狩りのツアーから帰ってきたようだった。

僕はヒントと書かれた箱に入っていた「米」と「もち米」を村人に渡して言った。
「今晩は山菜ごはんにしよう」

村人は残念そうに言った。
「えー?!今晩はハロウィンパーティーじゃないんですかー?」

その時だった、不気味なミルクレープによって汚された魔法の石が怒号を発し始めた。
ただ、魔法の世界の言葉なので、石が何を言っているのか、さっぱりわからなかった。

なにかがある!
なにかがあるんだ、これから。
いや、これからもか。
僕はドキドキしながら狂気の目で石を見た。

「とにかく、早く食事の用意をしよう」
僕は何事もなかったかのように、村人の背中を押してみんながいる民家の方へ戻っていった。

修行に疲れて、お腹があまりにもペコペコだった。
今晩の夕食はカボチャの煮物でもいいかもしれない。

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